「よし、除湿機を買うぞ!」
そう意気込んで色々調べてみたものの、
「…コンプレッサー式?デシカント式??」 「なんか色々書いてあるけど、結局どっちが自分に合ってるの?」
と、専門用語の壁にぶつかって、頭を抱えてはいませんか?
除湿機は、決して安い買い物ではありません。 せっかく購入したのに、「思ったより電気代が高い…」「冬になったら全然湿気を取ってくれない…」なんて後悔は、絶対にしたくないですよね。
ご安心ください。 この記事では、これまで数多くの家電を比較検証してきた私が、その永遠のテーマともいえる「コンプレッサー式 vs デシカント式」の戦いに、終止符を打ちます。
この記事を読み終える頃には、
- それぞれの仕組みの違いが、人に説明できるレベルで理解できる
- 電気代や季節ごとの性能差が、具体的な数字で把握できる
- そして何より、「私の使い方なら、絶対にこっちだ!」と確信を持って断言できる
ようになっていることをお約束します。
最初に、この記事の結論からお伝えします。
- 梅雨〜夏の湿気対策がメインで、電気代を安く抑えたいなら →【コンプレッサー式】
- 冬の結露対策や、寝室で使う静かさを重視するなら →【デシカント式】
「え、そんなにシンプルなの?」 はい、基本はとてもシンプルです。
なぜそう言い切れるのか、その理由をこれから世界一わかりやすく、そして詳しく解説していきます。 あなたの除湿機選びが、最高の体験になるよう、全力でサポートします。
1. そもそも、どうやって湿気を取るの?【仕組みをイラストで徹底解剖】
性能の違いを理解するために、まずは「どうやって空気中から水分を取り出しているのか」という、根本的な仕組みの違いから見ていきましょう。ここを理解すると、後の話が驚くほどスッと頭に入ってきます。
コンプレッサー式:「冷やして、水を搾り取る」エアコンの親戚
コンプレッサー式の仕組みは、一言でいえば「夏の日に、冷たいジュースを入れたコップの周りに水滴がつく現象」と全く同じです。
- 【吸い込む】 ファンで、部屋のジメジメした湿った空気を本体に吸い込みます。
- 【冷やす】 本体内部にある「冷却器(フィン)」で、吸い込んだ空気を急激に冷やします。この冷却器は、エアコンの室内機と同じように、冷媒ガスをコンプレッサー(圧縮機)で循環させることでキンキンに冷えています。
- 【水滴に】 急に冷やされた空気は、水分を抱えきれなくなり、飽和状態に。余分な水分が冷却器の表面で「結露」して、水滴になります。
- 【集める】 冷却器についた水滴が下の受け皿にポタポタと落ち、タンクに溜まっていきます。
- 【吐き出す】 水分を奪われてカラッとなった空気は、少しだけ熱を持った状態で部屋に戻されます。
このように、「力(コンプレッサー)で空気を冷やして、無理やり水分を搾り取る」のが、コンプレッサー式の得意技です。
【コンプレッサー式の仕組みイメージ】
ジメジメ空気 ──────────┐
↓ │
[ ファンで吸い込む ] │
↓ │ カラッとした空気
[ 冷却器で急激に冷やす ] ← ────┘ (少し暖かい)
↓ \
↓ \ 水滴(結露)
↓ \
[ タンクに水が溜まる ]
デシカント式:「乾燥剤とヒーターで、水分を吸い取る」賢い化学の力
一方、デシカント式の仕組みは、「お菓子の袋に入っている乾燥剤」をイメージすると分かりやすいです。
- 【吸い込む】 ファンで、湿った空気を本体に吸い込みます。
- 【吸着】 本体内部には「デシカント素子(乾燥剤を染み込ませた円盤)」があり、これが回転しています。吸い込んだ空気は、この乾燥剤を通り抜ける際に、水分だけを強力に吸着されます。
- 【乾かす】 水分を奪われてカラッとなった空気は、そのまま部屋に戻されます。
- 【水分を分離】 一方、水分をたっぷり吸い込んだデシカント素子の部分は、回転してヒーターが当たるエリアに移動します。
- 【熱で蒸発&回収】 ヒーターの熱で温められた乾燥剤は、吸着していた水分を放出(蒸発)します。この水分を含んだ熱い空気を「熱交換器」で冷やすことで結露させ、水滴としてタンクに回収します。
このように、「まず乾燥剤で水分をキャッチし、後からヒーターで取り出す」という、二段階の化学的なアプローチがデシカント式の特徴です。コンプレッサーのような駆動部品がないため、構造がシンプルなのもポイントです。
【デシカント式の仕組みイメージ】
ジメジメ空気 ───────────┐
↓ │
[ 回転する乾燥剤で水分吸着 ] │ カラッとした空気
↓ │ (かなり暖かい)
水分を吸った乾燥剤 ──────┘
↓
[ ヒーターで水分を蒸発させる ]
↓
[ 冷やして結露させ、水滴に ]
↓
[ タンクに水が溜まる ]
この「仕組みの違い」こそが、これから解説する性能、電気代、運転音など、あらゆる違いの根源となっているのです。
2.【5つの重要ポイント】違いが一目瞭然!徹底比較表
まずは、これから深掘りしていく5つの重要ポイントについて、結論を一覧表にまとめました。 この表を頭の片隅に置きながら読み進めてみてください。
| 比較ポイント | コンプレッサー式 | デシカント式 | どっちが優位? |
|---|---|---|---|
| ① 得意な季節 | 梅雨~夏(気温が高いほどパワフル) | 一年中(特に秋冬に強い) | 使い方による |
| ② 電気代 | 安い | 高い(ヒーターを使うため) | コンプレッサー式 |
| ③ 運転音 | やや大きい(ブーンという音) | 静か | デシカント式 |
| ④ 室温への影響 | やや上がる(1~2℃程度) | かなり上がる(3~8℃程度) | コンプレッサー式 |
| ⑤ 本体価格 | 安価なモデルが多い | やや高価な傾向 | コンプレッサー式 |
3. 各ポイントを深掘り!だから、あなたにはこっちが良い
それでは、比較表の各項目を、具体的な理由や利用シーンを交えながら、一つひとつ徹底的に深掘りしていきましょう。
比較①【季節】夏に強いコンプレッサー、冬の結露にデシカント
これは、除湿機選びで最も重要な比較ポイントです。
夏の性能:なぜコンプレッサー式が夏に強いのか?
その答えは「気温差」にあります。 コンプレッサー式は、空気を「冷やして」結露させます。日本の夏のように、元の空気の温度が高ければ高いほど、冷却器との温度差を大きく作りやすく、効率的にたくさんの水分を結露させることができるのです。
まさに、日本の蒸し暑い梅雨から夏にかけて、その性能を最大限に発揮してくれるのがコンプレッサー式です。
冬の性能:なぜデシカント式が冬に強いのか?
逆に、気温が15℃を下回るような冬場になると、コンプレッサー式は急に元気がなくなります。 なぜなら、元の空気の温度が低いため、冷却器でそれ以上に冷やすのが難しくなり、結露させられる水分量がガクッと減ってしまうからです。
そこで登場するのがデシカント式です。 デシカント式は、ヒーターの熱で強制的に除湿する仕組みなので、外気温にほとんど性能が左右されません。 むしろ、冬場の悩みのタネである「窓の結露」対策には、デシカント式が最適解と言えます。冷たい窓辺の空気をものともせず、パワフルに湿気を取り除いてくれます。
特に、北海道や東北、北陸といった冬の寒さが厳しい地域や、マンションの北側の部屋など、結露に本格的に悩んでいるのであれば、デシカント式を選ぶべきでしょう。
比較②【電気代】ランニングコストで選ぶならコンプレッサー式一択
除湿機は長時間つけっぱなしにすることも多い家電。日々の電気代は、非常に気になりますよね。
結論から言うと、電気代の安さでは、コンプレッサー式に軍配が上がります。
その理由は、もうお分かりですね。デシカント式が、水分を取り出すために消費電力の大きい「ヒーター」を必ず使うのに対し、コンプレッサー式はモーターを動かす電力がメインだからです。
実際に、同程度の除湿能力を持つモデルで比較すると、消費電力には2倍以上の差が出ることがほとんどです。
▼電気代シミュレーション(目安)▼
電気代は以下の式で計算できます。 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 1kWhあたりの電力量料金(円) ※今回は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金目安単価 **31円/kWh(税込)**で計算します。
| タイプ | 消費電力の目安 | 1時間あたりの電気代 | 1日8時間使った場合 |
|---|---|---|---|
| コンプレッサー式 | 約180W | 約5.6円 | 約44.8円 |
| デシカント式 | 約460W | 約14.3円 | 約114.4円 |
このように、1時間あたりでも約9円、1日で約70円もの差が生まれます。 もし、毎日8時間、1ヶ月(30日)使い続けたとすると、その差は約2,100円にもなります。
「毎日、洗濯物を乾かすために長時間使いたい」 「夏の間のリビングは、ずっと除湿機をつけっぱなしにしておきたい」
そんな使い方を考えている方にとって、この電気代の差は非常に大きく、ランニングコストを重視するならコンプレッサー式が賢い選択と言えるでしょう。
比較③【運転音】寝室で使うならデシカント式が有利
次に、快適さを左右する「運転音」についてです。
これも結論は明確で、運転音の静かさでは、デシカント式が有利です。
その理由は、やはり内部構造にあります。 コンプレッサー式は、冷蔵庫が時々「ブーン」と音を立てるのと同じ、コンプレッサー(圧縮機)が振動する音がどうしても発生します。 一方、デシカント式には大きな駆動部品がなく、主な音源はファンが風を送る「サー」という風切り音だけです。
音の種類が違うため一概には言えませんが、一般的にコンプレッサーの低周波音の方が、人によっては気になりやすいとされています。
- コンプレッサー式の音: 冷蔵庫や少し前のエアコンの室外機のような「ブーン」という機械音
- デシカント式の音: 扇風機やサーキュレーターのような「サー」「フォー」という風の音
もちろん、最近のコンプレッサー式は静音設計が進んでおり、リビングなどで使う分には全く気にならないレベルの製品がほとんどです。 しかし、就寝中の寝室や、集中したい書斎、赤ちゃんがいる部屋などで使うことを想定している場合は、この音の違いが大きな差となって現れます。
静かな環境を最優先するなら、デシカント式を選ぶ方が、後々の満足度は高くなるでしょう。
比較④【室温】夏の利用で「部屋が暑くなる」のを避けたいなら要注意
除湿機を使うと、どちらのタイプも排熱によって室温が少し上がります。しかし、その上がり幅が全く異なります。
デシカント式の最大のデメリットとも言えるのが、この「排熱による室温上昇」です。
仕組み上、必ずヒーターを使うため、吹き出す風はかなり暖かくなります。製品や環境にもよりますが、室温が3℃~8℃程度も上昇することがあります。 これはまるで、小型のセラミックファンヒーターを弱で運転しているようなものです。
- 夏場に使う場合: せっかく除湿してカラッとしても、室温が上がってしまっては快適とは言えません。特に、気密性の高いワンルームマンションなどで使うと、部屋がサウナのような状態になってしまうことも。冷房との併用が必須になりますが、冷房効率を下げてしまうため、本末転倒になりかねません。
- 冬場に使う場合: 逆に、このデメリットはメリットにも転じます。寒い脱衣所や北側の部屋で使えば、部屋を暖めながら除湿してくれるため、一石二鳥の効果が得られます。
一方、コンプレッサー式も、モーターの熱などで室温が1~2℃程度上がりますが、デシカント式ほど顕著ではありません。 夏場の快適さを損なわずに除湿したいのであれば、コンプレッサー式の方が適しています。
4.【最終結論】あなたに本当に合うのはどっち?
さて、5つの重要ポイントを徹底的に比較してきました。 これまでの情報を元に、「結局、私にはどっちがベストなの?」という最終的な問いに、結論を出しましょう。
以下のチェックリストで、あなたに当てはまる項目が多い方が、選ぶべきタイプです。
✅ コンプレッサー式を選ぶべき人
- [ ] 主に使うのは、ジメジメする梅雨から夏にかけてだ。 → 夏の高温多湿な環境で、最も効率よくパワーを発揮します。
- [ ] 電気代は、1円でも安く抑えたい。 → デシカント式の半分以下の消費電力で、ランニングコストを大幅に節約できます。
- [ ] リビングなど、人の活動が多い広い場所で使いたい。 → パワフルなモデルが多く、多少の運転音も気になりにくい場所での使用に適しています。
- [ ] 夏場に、部屋の温度が余計に上がるのは絶対に避けたい。 → 排熱が少ないため、夏の快適さを損ないません。
- [ ] とにかく初期費用を抑えて、コスパの良いモデルが欲しい。 → 全体的に本体価格が安価なモデルが多く、手に入れやすいのが魅力です。
✅ デシカント式を選ぶべき人
- [ ] 一年を通して、特に冬も部屋干しや除湿に使いたい。 → 外気温に左右されず、冬場でも安定したパワフルな除湿が可能です。
- [ ] 窓や壁の「結露」をしっかり対策するのが一番の目的だ。 → 冬に性能が落ちるコンプレッサー式では太刀打ちできない結露にも、効果を発揮します。
- [ ] 就寝中の寝室や、静かな書斎で使いたい。 → コンプレッサーの駆動音がないため、運転音が非常に静かです。
- [ ] 洗濯物を乾かすためなら、少し室温が上がっても構わない(むしろ冬は好都合)。 → 温風で乾かすため乾燥が速く、冬場は部屋を暖める補助的な役割も果たします。
- [ ] 軽量でコンパクトなモデルを探している。 → 構造がシンプルなため、比較的軽くて持ち運びやすいモデルが多いです。
【補足】究極の選択肢「ハイブリッド式」はどんな人向け?
「夏も冬も最高の性能が欲しいし、電気代も気になる…」 そんな欲張りなあなたのために存在するが「ハイブリッド式」です。
これは、コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を搭載し、季節や室温に応じて最適な運転を自動で選択してくれる、まさに「いいとこ取り」のタイプ。
- 夏場: コンプレッサー式で省エネ運転
- 冬場: デシカント式でパワフル運転
- 梅雨時: 両方を組み合わせて超スピード乾燥
弱点がないように思えますが、唯一にして最大のデメリットは「本体価格が非常に高価である」ことです。
- ハイブリッド式が本当におすすめな人
- とにかく性能に一切妥協したくない、最高のものを求める人。
- 初期投資は高くても、一年中フル稼働させることで元が取れると考えるヘビーユーザー。
- 除湿機を何台も置きたくない、一台で全てを完結させたいミニマリスト。
予算が許すのであれば、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。
まとめと次のステップへ
今回は、除湿機の心臓部とも言える「タイプ」の違いに絞って、徹底的に解説しました。 これで、カタログを見ても「なるほど、これはコンプレッサー式だから夏に強くて安いんだな」と、自信を持って判断できるようになったはずです。
タイプの違いは完璧ですね!
それでは次に、この知識を元に「あなたにピッタリの製品」を探す旅に出ましょう。 実際の製品選びでは、このタイプに加えて「タンクの大きさ」や「メーカーごとの付加機能」、「デザイン」といった要素も非常に重要になってきます。
最新のおすすめ人気ランキングや、パナソニック・シャープといった人気メーカーごとの特徴を詳しくまとめた『除湿機の選び方 完全攻略ガイド』をご用意しています。ぜひ、そちらで最高の1台を見つけてください。
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