エアコンは正しいお手入れをすることで、10年以上快適に使い続けることができます。
しかし、多くの方がフィルター掃除を怠ったり、間違った使い方をしているために、本来の寿命よりも早く故障してしまっているのが現実です。
この記事では、家電の専門知識と実際の使用データに基づいて、エアコンを長持ちさせる具体的なお手入れ方法をご紹介します。
月1回の簡単なケアを習慣化するだけで、故障リスクを大幅に減らし、電気代も節約できるようになります。

はじめに|お手入れ次第で10年は使える!
エアコンの寿命は適切なメンテナンスによって大きく左右されます。
一般的なエアコンの耐用年数は10〜15年とされていますが、これは定期的なお手入れを前提とした数値です。
掃除不足がエアコンの寿命を縮める
フィルターの汚れは冷房効率を著しく低下させます。
汚れたフィルターを通して空気を吸い込むため、エアコン内部に余計な負荷がかかり、コンプレッサーや送風ファンの劣化が早まります。
実際に、フィルターが目詰まりした状態では冷房効率が20〜30%も低下するというデータがあります。
これは電気代の増加だけでなく、機器への負担増大を意味しており、結果として故障率が高くなってしまいます。
「壊れてからじゃ遅い!」家電販売員が教える実態
家電量販店で働く販売員の証言によると、修理相談の約6割がメンテナンス不足による故障だそうです。
特に多いのが「急に冷えなくなった」「異音がする」「水漏れする」といった症状で、これらの大部分は定期的なお手入れで防げるものばかりです。
新品のエアコンを購入するとなると、工事費込みで10〜20万円の出費となります。
しかし、月1回の簡単なメンテナンスを続けるだけで、この大きな出費を避けることができるのです。
エアコンを長持ちさせるお手入れ術5選
ここからは、実際に効果的なお手入れ方法を5つご紹介します。
どれも特別な道具は必要なく、初心者の方でも簡単に実践できる内容です。
① フィルターを月1回掃除する

フィルター掃除は最も重要で、かつ最も効果的なメンテナンスです。
月1回の掃除を習慣化することで、エアコンの性能を最大限に保つことができます。
掃除の手順:
- 電源を切り、コンセントを抜く
- 前面パネルを開けてフィルターを取り外す
- 掃除機でホコリを吸い取る(表面から)
- 水洗いで細かい汚れを除去
- 日陰でしっかり乾燥させる
- 完全に乾いてから元に戻す
タイミングのポイント:
使用頻度が高い夏場と冬場は月1回、春・秋は2ヶ月に1回を目安にしましょう。
ペットを飼っている家庭や、花粉の時期は汚れやすいため、より頻繁な掃除が効果的です。
汚れで冷房効率が20%落ちることもあるため、「面倒だから」と後回しにせず、スマホのリマインダー機能などを活用して習慣化することが大切です。
② 室外機の周りを定期的に掃除・整理する

室外機は熱交換の要となる重要な部分です。
しかし、屋外にあるため汚れやすく、つい放置しがちな箇所でもあります。
NGな状態:
- 室外機の周りに物を置く
- 草や落ち葉が溜まっている
- 室外機の前面・背面が塞がれている
- ホコリや泥で熱交換器が汚れている
放熱効率を保つ工夫:
室外機の前面・側面・背面には最低50cm以上のスペースを確保しましょう。
特に前面(ファンがある側)は重要で、ここが塞がれると放熱効率が著しく低下します。
また、直射日光が当たる場所では、よしずやすだれで日除けを作ると効果的です。
ただし、風通しを妨げないよう注意が必要です。
月1回程度、室外機周辺の掃除と整理整頓を行うことで、エアコンの負荷を大幅に軽減できます。
③ 冷房シーズン終了後は「送風運転」で乾燥

カビや臭いの発生を防ぐ裏ワザとして、シーズン終了後の送風運転があります。
これは意外に知られていない方法ですが、非常に効果的です。
実施方法:
冷房を最後に使った日から2〜3日以内に、送風モードで2〜3時間運転させます。
これにより、エアコン内部に残った水分を完全に乾燥させることができます。
カビ・臭い防止の仕組み:
冷房運転後のエアコン内部には結露水が残っており、これがカビの温床となります。
送風運転で内部を乾燥させることで、カビの繁殖を抑制し、翌シーズンの嫌な臭いを防ぐことができます。
1日2〜3時間でOKなので、電気代もそれほどかからず、手軽に実践できる方法です。
④ お手入れ機能付きエアコンを活用する
最近のエアコンには自動掃除機能が搭載されているモデルが多くあります。
これらの機能を正しく理解し、活用することで日常のメンテナンスが格段に楽になります。
自動洗浄機能の種類:
- フィルター自動掃除機能
- 内部乾燥機能
- 除菌・防カビ機能
- 熱交換器の自動洗浄機能
これらの機能があることで、従来よりもメンテナンスの頻度を減らすことができます。
過信しない注意点:
ただし、自動掃除機能があっても完全にメンテナンスフリーになるわけではありません。
ダストボックスの清掃や、年1回程度の専門的なクリーニングは依然として必要です。
また、自動掃除機能に不具合が生じた場合は、手動でのメンテナンスに戻す必要があります。
機能に頼りきりにならず、定期的な動作確認を行うことが大切です。
⑤ 3〜5年ごとにプロのクリーニングも検討

日常的なお手入れだけでは除去できない汚れについては、プロのクリーニングサービスを利用することをおすすめします。
内部洗浄の必要性:
エアコン内部の熱交換器やドレンパンは、一般の方では分解・清掃が困難な部分です。
ここに蓄積したカビやダニは、アレルギーや呼吸器系疾患の原因となることがあります。
プロクリーニングのメリット:
- 専用の洗浄剤と機材による徹底清掃
- 分解洗浄による内部の完全除菌
- カビ・ダニの温床を一掃
- 冷房効率の回復
- 嫌な臭いの根本的解決
費用は1台あたり8,000〜15,000円程度ですが、3〜5年ごとに実施することで、エアコンの寿命を大幅に延ばすことができます。
注意!こんな使い方は寿命を縮めます
正しいお手入れと同じくらい重要なのが、エアコンの寿命を縮める使い方を避けることです。
設定温度が低すぎる・つけっぱなしの運転
極端に低い設定温度(18℃以下など)での連続運転は、コンプレッサーに過度な負荷をかけます。
適正な設定温度は夏場で26〜28℃、冬場で20〜22℃とされています。
また、24時間連続運転も機器への負担となるため、就寝時は温度を上げる、外出時は停止するなど、メリハリのある使い方を心がけましょう。
ただし、短時間(2〜3時間以内)の外出であれば、つけっぱなしの方が省エネになる場合もあります。
フィルターが目詰まりしたまま稼働させる
汚れたフィルターでの運転は、エアコンにとって最も負荷の大きい状態です。
吸い込み効率が悪くなることで、送風ファンが過回転し、モーターの寿命を縮めてしまいます。
また、内部に汚れが蓄積しやすくなり、故障率も高くなります。
「忙しくて掃除する時間がない」という場合でも、最低限掃除機でホコリを吸い取るだけでも効果があります。
換気不足で湿気がこもる間取りに注意
密閉された空間での長時間使用は、湿度の管理が難しくなります。
特に、洗濯物を室内干ししている部屋や、キッチンに近い場所では湿気がこもりやすく、エアコンへの負荷が増大します。
定期的な換気を行い、除湿機の併用も検討しましょう。
また、結露によるカビの発生を防ぐため、エアコン周辺の通気性も確保することが重要です。
まとめ|月1回のケアで電気代と寿命が変わる!

エアコンを10年以上長持ちさせるためには、月1回の簡単なメンテナンスを習慣化することが最も効果的です。
今日から始められる5つのお手入れ術:
- フィルターの月1回掃除
- 室外機周辺の整理整頓
- シーズン後の送風運転
- 自動機能の適切な活用
- 定期的なプロクリーニング
これらを実践することで、冷房効率の維持、故障リスクの軽減、電気代の節約が実現できます。
簡単なお手入れを習慣化しよう
スマートフォンのリマインダー機能を活用して、毎月決まった日にメンテナンスを行う習慣をつけましょう。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば15分程度で完了する作業です。
この小さな習慣が、将来の大きな出費を防ぎ、快適な室内環境を長期間維持することにつながります。
家族の健康にもつながるメリット
適切なメンテナンスは機器の寿命延長だけでなく、室内空気の質向上にも寄与します。
清潔なエアコンから送り出される空気は、アレルギー症状の軽減や呼吸器系の健康維持にも効果的です。
特に小さなお子さんやご高齢の方がいる家庭では、この健康面でのメリットは非常に大きな価値があります。
月1回のお手入れで、家族みんなが快適で健康的な生活を送ることができるようになります。
今日からできる簡単なケアから始めて、エアコンと長く付き合っていきましょう。


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